軽井沢は浅間三宿の一つで、中山道の宿場町として栄えましたが、明治に入り衰退していました。そんな中、明治21年(1888)、軽井沢の冷涼な気候と美しい自然を好み、英国公使館付宣教師アレキサンダー・クロフト・ショーが初めて別荘を建て、続いて多くの外国外交官・宣教師が別荘を持つようになりました。
外国人別荘が飛躍的に増加した明治41年(1908)、日光彫りの職人であった川崎巳次郎は、軽井沢で彫刻家具製造・販売を始めました。2代目で大坂屋の屋号を入れ、現在に至ります。
当時の日本にはイス・テーブルなどの家具がなく、こうした需要に応えて職人が腕をふるいました。また、遊び心ある別荘用インテリアとして、機能だけにとどまらない豊かな装飾表現が可能であったことも軽井沢彫家具の魅力のひとつとなっています。
明治・大正期の製造と伝えられる軽井沢彫家具が、別荘で何代にも渡って大切に使い続けられている例は少なくありません。時代の流れと共に、別荘用の家具としてだけではなく、日常の生活でもお使いいただけるよう、デザイン・仕様・彫刻装飾・色彩などに工夫を重ねてまいりました。
現在4代目土屋強平の「伝統を守りながら、新しい技を生み出す努力を決して怠らない」という考えのもと、2009年に迎えた創業百年を新しい第一歩として、次の100年を歩み始めました。